昨年末に、BOTTECCHIA “8AVIO EVO号”用の新たなホイールとして「Fulcrum "Racing3"(フルクラム レーシング3)」をゲットしたので、それまで履いていた「DT Swiss "PR1600 SPLINE23"(ディーティスイス ピーアール1600 スプライン23)」と乗り比べてインプレッションしてみましょう~、というのがこの記事の目的。
以前の記事で、まずはスペックを比較してみました。
今回は、それぞれのホイールを“8AVIO EVO号”に取り付けて実走し、感じたことをつらつらとあげていこうと思います。
とその前に、まずは基本的な情報をいくつか。
・どちらのホイールもクリンチャー運用
・タイヤはContinental GrandPrix5000(コンチネンタル グランプリ5000)
・チューブはショップの店員さんにオススメされたスペシャライズドのやつ
・空気圧は前後とも700kPa(100P.S.I.)程度
乗ってるおじさんのスペックは、
・身長178cm、体重約78kg(去年より7kg増えてる…(´;ω;`)痩せないと…)
・ガチに走り込むわけではなく、ご飯食べに行ったり、写真撮りながら走ったりするポタリング要素強めなライドが多い
・平坦好きで登り苦手
という感じです。
それでは、いくつかの項目に分けて“PR1600 SPLINE23(以下PR1600と書きます)”と“Racing3”を(シマノの“WH-RS100”も交えつつ)比較していきましょう。
>>漕ぎ出し~30km/hくらいまでの加速<<
“PR 1600” ☆☆☆
“Racing3” ☆☆☆
これは“WH-RS100”と比較して、どちらもかなり良い!ということです。
“PR1600”も“Racing3”も“WH-RS100”と比べて重量が前後輪合わせて約400g軽くなっており、ハブの転がりも良いので、その辺で差が出てくるんでしょうか(ホイールの重量差って大きいんだな)。
漕ぎ出しの軽さでまずビックリΣ( ̄□ ̄|||)して、さらに加速しようとグッと力を入れた時に、剛性の高さも分かります。踏み込んだ力がグニャッと逃げていかず、ちゃんと路面に伝わる感じ。
ぐんぐんスピードが上がっていくのはチョー気持ちいい!
>>30km/hを超えるあたりからの加速<<
“PR 1600” ☆☆☆
“Racing3” ☆☆
30km/hを超えるあたりからの加速感は、ほんのわずかに“PR1600”の方が上のように思います。とは言っても、“RS100”と比べたらどちらも断然上ですけど。
この差は剛性なのかなぁ。“PR1600”も“Racing3”も“RS100”より硬いのはすぐに分かるのですが、この2つを比べた時に“PR 1600”がより硬いと感じるのです。
スペック比較したら“PR 1600”の方がスポーク本数が多く、更に1本1本も幅が広くて厚みもありましたしね。単純にスポーク本数多い=剛性が高い、にはならないのかもしれないけど、傾向としては間違ってないだろうと。
あと大きな違いはフリーラチェットか。DT Swissのスターラチェットは掛かりが多いので、剛性が高く、また遊びが少なくなり力の伝達に優れている…らしい。
>>巡航<<
“PR 1600” ☆☆☆
“Racing3” ☆☆☆
加速して一旦スピードが乗ってしまえば、どちらもほばストレスなくスピードを維持できると思います。
ただほんの少し“Racing3”の方が楽かな?という気がしますね。後述する振動吸収性が効いているのではないだろうか。
日々の辛いことや嫌な事など余計なことを考えず、無心でペダルを回し続けて思ったように進んで行く感覚がいいですよね(何があったんだw)。
リムハイトがもっと高いと巡航が楽になったりするのかな?自分は平坦な道なら30~35km/h前後で気楽に走るのが好きなのですが、その辺の速度域だとそんなに変わらないか。リムハイトが高くなるってことはその分重くなるってことだし、そこはトレードオフになるか。
脚を止めてもしばらくはスーッと進んでくれるのが楽ちん。転がりが良いのはタイヤのおかげでもある?
>>登り<<
“PR 1600” ☆☆☆
“Racing3” ☆☆
ダンシングでグイグイ踏んでいくような登り方の場合は、上記の30km/hを超えるあたりからの加速、と同様に“PR1600”がちょっと上かな。理由も同じ感じでしょうか。
ペダルを踏み込んだ時に、“Racing3”の方が反応がわずかに遅れるような感じ。
軽いギヤにしてクルクルと登る分には差は無い気がします。
>>振動吸収<<
“PR 1600” ☆☆
“Racing3” ☆☆☆
今まであげてきた走りの点では、ほんの(ほんの)少しの差で“PR1600”が上のように感じられますが、自分的にはこの振動吸収というところで“Racing3”がかなり気に入ってしまいましたよ。
“Racing3”に最初に乗った時に、走りの滑らかさに思わず「おぉ?」と口に出てしまったんですね。手とお尻に来る振動が違うぞと。
“PR1600”で感じていたアスファルトからの細かい振動が、かなり低減されている…。言い過ぎかもしれないけど、0.5mm厚くらいの薄~いゴムシートを路面に敷いてるような感覚。
細かい振動って最初はそんなに気にならないんだけど、長い距離を走っているとじわじわと効いてきて、痺れ&痛みとか疲労につながりますよね。
40~50km、それ以上の距離のライドから帰った後のグッタリ感も、だいぶ軽くなりました。
疲れが残らないというのはいいものですな…。
最後に番外編として。
>>外観<<
“PR 1600” ☆☆☆
“Racing3” ☆
“PR1600”はロゴがちゃんと塗装されてるんですが、“Racing3”はステッカーなんですよね…。塗装だったら良かったのにな。
ステッカーだと絶対こんな風にはがれてきちゃうじゃないですか。
これはちょっとガッカリだったな。
さてこんな感じで“PR1600 SPLINE23”と“Racing3”を乗り比べてみた感想を書いてきたわけですが、あくまでもフレームが“8AVIO EVO”、タイヤが“GrandPrix5000”との組み合わせでということで参考にしてもらえれば。
フレームやタイヤが変われば、当然感じ方も変わってくると思います。
サドルもそうですけど、自分的にしっくりとくる組み合わせを見つけるのが難しいんですよね(所謂“沼”ってやつか)。
見つけた時の喜びはひとしおですが(^^♪
色々なところで「“Racing3”は硬い」と言われていますが、自分は全然そんな硬いという印象はなく、とてもバランスが良くまとまっていると思いましたよ。さすが完成車からのアップグレードおすすめの筆頭として、長年名前をあげられているだけのことはあるなと。
検討されている方は、ぜひ一度自分のロードバイクに履かせて実際に走ってみてほしいです。
ちなみに“PR1600”ですが、クロモリの相棒である“マンハッタン CR700”に履かせて乗っていきたいと思いますよ。
“PR 1600”の硬めなキャラクターとクロモリ“CR700”との組み合わせがどう出るか。
こちらも楽しみ楽しみ~。